きみが好む言語で

見ていた夢の端

きみが好む言語、意味を持てない動物のようで

目から離れない

それは星が燃える様に突然

手を繋いで

意味を抱えこんだ

集めずにはいられなかった

夢の右端

現れた字幕

きみの意味が鮮明になる

場面を置き去りに

目で追いかけるぼく

理解が進む

砂漠で果物を売るぼくらの話

きみがそんな話をしていたなんて

ぼくの目の前にはもう、砂漠と赤いきみのワンピースと赤いワンピースのきみ

それから赤い果物が

いる

夢中になって真っ直ぐ理解が

きみへ

進む

気はきみに触れたところから熱く

その脈絡と比喩を拾って

絶え間なく見つけて

くる

集めずにはいられなかった

手を繋いで

きみを手から離せない

意味が

鮮明に

砂漠の夜に星はパチパチと鳴る

それは耳が燃える様に突然

熱くなる

ぼくらの話

きみの好む言語で

星が燃える夜に