放った矢できみの居場所がわかった
宇宙から空が落ちてくる
矢が夜を砕いて
きらめいた
その音
夜が砕ける
音
が手紙よりも確かに
きみの居場所を教えている
帆は風の中を進む
砂でできた猿
砂漠では猿が暮らしていて
ぼくの暮らしにはきみが
冬には手袋が
欲しい
だから進む
猿は船首で踊る
指先から砂が舞って
風に乗る
きみへ向かう
住所よりも確かに
ぼくの居場所を教えている
きみが放った矢
が
胸を砕いてきらめいた
その男
胸が砕ける
男
が死よりも
確かに
きみを迎えに
ぼくから宇宙が
愛が
物語には結末が
欲しい